消化器内科診療部長 三浦敦司
多くの方は苦しくて辛い検査というイメージが強いかもしれません。 確かに、いざ自分がこの検査を積極的に受けるかと聞かれたら「否」と答えるでしょう。 必要に迫られたら、仕方なく渋々受けるというのが本音かもしれません。 これまで数え切れない患者様の検査を担当し、内視鏡検査に対する負のイメージを払拭させるため、自分なりに試行錯誤してきました。 現在汎用されている電子内視鏡の原型となるファイバースコープは、1960年代に日本で初めて開発されました。 当時は病変の存在診断のみでしたが、光学技術や処置具等の進歩により、今では病変の質的診断や治療にまで応用されるようになりました。 内視鏡治療の最大の利点は、お腹を切らないので、患者様の体の負担が少ないことです。 術後の回復も早いので、入院期間も短くて済みます。とは言え、内視鏡治療にも適応条件があるため、すべての患者様が治療適応となるわけではありません。 当院では、年齢や体力的に外科手術が難しい患者様に対する最善の治療法として内視鏡治療を提案する場合もあります。 検査の苦痛は皆無ではありませんが、最近は苦痛が少なくなっており、検査が辛いという理由で病気の診断機会を失うのは、不幸な事でもあります。 当院は、東北大学病院消化器内科からの応援を借りながら、経験豊富な内視鏡医が主に検査を担当しています。 検査に対する不安や不明な点があれば、遠慮なくご相談下さい。