治療
B型肝炎ウイルスは肝臓に感染するウイルスのひとつです。
ウイルスに感染している人の血液や体液を介して感染します。
感染経路としてウイルスを持つ母親から出産時に感染する垂直感染(母子感染)とそれ以外の水平感染があります。
ウイルスに感染すると倦怠感(けんたいかん)や肝機能障害などが一過性に起こる急性肝炎、肝炎が持続する慢性肝炎、肝硬変、そして肝臓がんなどさまざまな病気を引き起こします。
ワクチンの普及などにより、B型慢性肝炎の患者数は、現在減ってきました。しかし、C型慢性肝炎の患者さんに比べて、B型慢性肝炎の患者さんでは、比較的若い年代で肝硬変になることが多いことが問題です。また、肝臓がんの発生についても注意が必要です。
治療は、年令、HBV-DNA量、肝機能値、肝病変の程度を参考に治療適応を決定します。
健康診断などで肝機能障害を指摘された人、家族にウイルス性肝炎や肝臓がんの患者さんがいる人、過去に大きな手術や輸血を受けたことのある人などは一度検査を受けることをお勧めします。